2026年度授業計画

授業計画

授業の概要と目的(何を学ぶか)

 中国や台湾、韓国などアジアの人々の対日イメージと、日本人自身が抱く自己イメージとの間には大きな違いがあり、良好な近隣関係を築く上での障害となっている。
 この授業では「アジアから見た日本」をテーマに、これらの国や地域と日本との交流の歴史や現状を概観するとともに、アジアの人々の対日イメージに大きな影響を与えた事件や人物に焦点を当て、それらが日本やアジアの国や地域でどのように語られてきたか、また、いまどのように伝えられているかを学ぶ。

授業の進め方

 春学期は、若林正丈『台湾の歴史』をもとに、歴史的な視点からいわゆる「台湾有事」について考える。秋学期は昨年度中国で記録的なヒットとなった映画「南京写真館 Dead to Rights」を鑑賞しながら、それがいかなる史実をもとにしているのかを本田勝一『南京への道』を参考に、なぜそのようなことが起こったのかをミルグラム『服従の心理』を参考に考える。
 また、これと並行して、日中韓台に関連するテーマについて共同研究を行い、国際文化情報学会でその成果を発表する。
 課題や発表に対するフィードバックの方法としては、受講生全員が参加する LINE のグループを用意し、これを通じて全員または個別にフィードバックを行う。

テキスト

  • 春学期‥若林正丈『台湾の歴史』(講談社学術文庫 2023年)
  • 秋学期‥本田勝一『南京への道』(朝日文庫 1989年)
        ミルグラム『服従の心理』(河出文庫 2012年)

参考資料

  • 国立国会図書館デジタルコレクション
     輪読発表や共同研究には、同コレクションの資料を利用する。資料には、①ログインなしで閲覧可能なもの、②送信サービスで閲覧可能なもの、③国立国会図書館内限定のものの3種がある。①、②はインターネットを通じて自宅でも閲覧できるので、授業開始までに下記のページで利用者登録を行っておくこと。
    国立国会図書館サーチ
    https://ndlsearch.ndl.go.jp

  • 日中歴史共同研究(概要)(外務省)
    Access Denied

春学期

月日 内容 輪読 新聞
1 4/10 日本の安全保障の現状から考える「台湾有事」
2 17 ・春のフィールドワーク(東京媽祖廟を見学し、台湾の民間信仰を学ぶ)
①玉皇大帝、②關聖帝君、③濟公活佛、④武財神、⑤月下老人、⑥福德正神、⑦中壇大元帥、⑧太歲星君、⑨天上聖母、⑩五營將軍、⑪千里眼、⑫順風耳、⑬觀世音菩薩、⑭準提佛母菩薩、⑮大孔雀明王菩薩、⑯藥師琉璃光如來佛、⑰地藏王菩薩、⑱地虎將軍
3 24 ・近代以前の台湾 (テキスト pp.11-37)
・学会発表の構想発表とグループわけに関する説明
1 3
4 5/8 ・清末から日本統治時代 (テキスト pp.38-57)
・学会発表の構想発表
2 4
5 15 ・台湾映画「セデック・バレ」から見た霧社事件・学会発表準備
・学会発表のグループわけ
6 22 ・植民地支配からの解放とニ・ニ八事件(テキスト pp.58-79)
・学会発表の準備⑴
3 1
7 29 ・冷戦時代の台湾 (テキスト pp.80-110)
・学会発表の準備⑵
4 2
8 6/5 ・国際的孤立と民主化の胎動(テキスト pp.111-143)
・学会発表の準備⑶
1 3
9 12 ・憲政改革 (テキスト pp.143-162)、研究発表予行演習
・学会発表の準備⑷
2 4
10 19 ・戒厳令の解除と新党の結成(テキスト pp.163-183)
・学会発表の準備⑸
3 1
11 26 ・冷戦時代の終焉と中台関係(テキスト pp.184-205)
・学会発表の準備⑹
4 2
12 7/3 ・夏のフィールドワーク(見学先は相談)
13 10 ・民主化後の台湾 (テキスト pp.206-231)
・学会発表の準備⑺
1 3
14 17 ・今日の台湾 (テキスト pp.232-271)
・学会発表の準備⑻
2 4

夏の合宿

月日 内容 場所
8/3~5 学会発表の準備と中間発表 富士緑の休暇村セミナーハウス

秋学期

月日 内容 輪読
1 9/18 なぜいま「南京写真館」なのか?
・南京事件とは?
・中国映画「南京写真館 Dead to Rights」の紹介
・本多勝一『南京への道』の紹介
・ミルグラム『服従の心理』の紹介
・〔映画〕「南京写真館」⑴
3,4,1,2
2 25 ・「日本軍百万 杭州北岸に上陸」(pp.11-36)
・「我陸軍愈上海に上陸」(pp.37-52)+「蘇州城つひに陥落」 (pp.53-74)
・〔映画〕「南京写真館」⑵
3,4
3 10/2 ・「皇軍、無錫を占拠す」(pp.75-107)
・「常州城頭に日章旗」 (pp.108-119)+「句容を抜き一路驀進」(pp.120-140)
・〔映画〕「南京写真館」⑶
1,2
4 9 ・「鎮江県城占拠」(pp.141-159)+「百人斬り“超記録”」(pp.160-174)
・「皇軍一斉南京城に殺到」(pp.175-212)
・〔映画〕「南京写真館」⑷
3,4
5 16 ・「大殲滅戦展開さる」⑴(pp.213-233)
・「大殲滅戦展開さる」⑵(pp.233-255)
・〔映画〕「南京写真館」⑸
1,2
6 23 ・「大殲滅戦展開さる」⑶(pp.255-276)
・「大殲滅戦展開さる」⑷(pp.276-295)
・〔映画〕「南京写真館」⑹
3,4
7 11/6 ・「大殲滅戦展開さる」⑸(pp.295-318)
・「大殲滅戦展開さる」⑹(pp.318-330)
・〔映画〕「南京写真館」⑺
3,4
8 13 ・「平和立帰る南京」⑴(pp.331-347)
・「平和立帰る南京」⑵(pp.348-366)
・〔映画〕「南京写真館」⑻
3,4
9 20 ・学会発表準備⑴
10 27 ・学会発表準備⑵
11 12/4 ・学会発表準備⑶(予行演習)
12 11 ・なぜ南京事件は起こったのか――『服従の心理』から考える⑴
〔映像〕「服従の心理実験」
1,2
13 18 ・なぜ南京事件は起こったのか――『服従の心理』から考える⑵
〔映像〕「ソンミ村虐殺事件」
3,4
14 1/8 冬のフィールドワーク  


演習メンバー

2026年度ゼミ生名簿

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